【講義】円順列

  • 正解率:100.00%
  • 解答数:2

EXAMPLE

例題

次の問いについて,アに当てはまる数を半角英数字で入力しなさい。

異なる6個の玉を金の台にのせ,円形に並べてアクセサリーを作るとき,全部で$\fbox{ア}$通りできます。

ア:

TEXT

テキスト解説

いくつかのものを円形に並べる順列を円順列といいます。異なる$n$個の順列の総数は$n!$で表されましたが,異なる$n$個の円順列の総数は$(n -1)!$で表されます。

例えば,A,B,C,Dの4人を1列に並べるとき,その並べ方の総数は,

\[ 4! =24 \quad \text{(通り)} \]

になります。それに対して,4人を円形に並べる場合では,次の図のように,一見すると違う並びに見えても,回転して重なる並び(Aを基準に反時計回りにB,C,Dが並んでいる)は同じものとみなします。

すると,ある円形の並べ方において,それと回転して同じになる並びは4通り(Aを基準にして考えると,その配置で回転させたときのAの位置は4か所考えられる)ずつあるので,円順列の総数は,

\begin{align}
\text{(異なる4個の円順列の総数)} \times 4 &=\text{(異なる4個の順列の総数)} \\
\text{(異なる4個の円順列の総数)} &=\frac{\text{(異なる4個の順列の総数)}}{4} \\
&=\frac{4!}{4} \\
&=(4 -1)! \\
&=3! =6 \quad \text{(通り)}
\end{align}

異なる$n$個の円順列においても同様にして,ある円形の並べ方において,それと回転して同じになる並びは$n$通りずるあるので,その総数は,

\begin{align}
\text{(異なる$n$個の円順列の総数)} \times n &=\text{(異なる$n$個の順列の総数)} \\
\text{(異なる$n$個の円順列の総数)} &=\frac{\text{(異なる$n$個の順列の総数)}}{n} \\
&=\frac{n!}{n} \\
&=(n -1)!
\end{align}

になります。

もしくは,円順列では回転してしまうことで同じ並びが含まれてしまうので,回転を考えなくても済むように,$n$個のうち1つを固定してしまいます。すると残りの$(n -1)$個を並べればよいので,その並べ方の総数を考えて,

\[ \text{(異なる$n$個の円順列の総数)} =(n -1)! \]

になると考えることもできます。こちらの考え方の方が応用しやすいので,まなびの学園ではこちらの考え方を用いて解説をしていきます。

MOVIE

動画解説


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