【講義】平方根の除法

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EXAMPLE

例題

次の計算をし,ア,イに当てはまる数を半角英数字で入力しなさい。

  1. \(\displaystyle \frac{\sqrt{30}}{\sqrt{6}} =\sqrt{\fbox{ア}} \)
  2. \( \sqrt{63} \div \sqrt{3} =\sqrt{\fbox{イ}} \)
ア:
イ:

TEXT

テキスト解説

文字式の除法では,割る数を逆数にすることで乗法にできました。そのため,根号を含む式の除法においても,乗法と同じように計算ができると考えることができます。

そこで,乗法と同じようにして,\( a, \ b \)を正の数としたとき,

\begin{align}
\left( \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}} \right)^2 &=\frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}} \times \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}} \\
&=\frac{(\sqrt{a})^2}{(\sqrt{b})^2} \\
&=\frac{a}{b}
\end{align}

のように計算できます。つまり,\(\displaystyle \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}} \)を2乗(平方)すると\(\displaystyle \frac{a}{b} \)になり,しかも,\( \sqrt{a} >0 \),\( \sqrt{b} >0 \),\(\displaystyle \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}} >0 \)であることから,\(\displaystyle \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}} \)は,「\(\displaystyle \frac{a}{b} \)の平方根のうち正のもの」と考えることができます。しかし,これとは別に,\(\displaystyle \frac{a}{b} \)の平方根を考えると,

\[ \frac{a}{b}\textbf{の平方根:}\pm \sqrt{\frac{a}{b}} \]

となり,そのうち正のものは\(\displaystyle \sqrt{\frac{a}{b}} \)となります。このことから,\(\displaystyle \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}} \)と\(\displaystyle \sqrt{\frac{a}{b}} \)は,「\(\displaystyle \frac{a}{b} \)の平方根のうち正のもの」という同じものを表すので,

\[ \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}} =\sqrt{\frac{a}{b}} \ \ \ \ \ (\sqrt{a} \div \sqrt{b} =\sqrt{a \div b}) \]

が成り立つことになります。つまり,平方根の乗法と同じように除法でも,

「平方根の商は,根号内の数の商を考えればよい」

ということになります。

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